ご自身の1日に必要な水分量をご存知ですか?
1日に必要な水分量の計算方法と、水を摂るベストなタイミング について
お話ししていきます。
年齢や体脂肪によって多少のばらつきがありますが、
体重の約60%を「体液」と呼ばれる水分が占めています。
口から摂取した水分は腸から吸収されて、血液や細胞などの体液として全身を循環します。
1日に必要な水分量
1日に必要な水分量(成人の場合)は、約2.5ℓと言われています。
食事から 1ℓ
体内で作られる水 0.3ℓ
飲み物から 1.2ℓ
*厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準に目安量が設定されています。
1日に必要な水分量の計算方法
1日の必要水分摂取量の目安は、体重1㎏あたり、30mℓ~40mℓです。
体重50㎏の場合、50㎏×30mℓ ~ 40mℓ 1,500mℓ 〜 2,000mℓ(1.5ℓ~2ℓ)
体重60㎏の場合、60㎏×30mℓ ~ 40mℓ 1,800mℓ ~ 2,400mℓ(1.8ℓ~2.4ℓ)
体重が多いほど必要な水分量も増えます。
ただし、飲み過ぎはNGです。
毎日飲む必要のある水の量は、
年齢や食事、活動レベル、天候の影響も受けます。
特に、高齢者は喉が渇いたと感じることが減り、
全体的に摂取量も下がる傾向にあります。
こまめな水分補給を心がけましょう。
水分摂取のタイミング
- 寝る前にコップ1杯
寝る前にコップ1杯の常温の水か白湯を飲むことで血流がよくなり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが低下します。
就寝中には平均150~200ml程度の汗をかくため、就寝前に水分補給をすることで脱水予防につながります。 - 寝起きにコップ1杯
寝起きの水分補給は、就寝中に汗で失われた水分を補うだけでなく、
胃腸が刺激されて腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進させます。
腸の蠕動運動が活発になることで排便が誘発され、便秘の改善や予防にも有効です。 - こまめな水分補給
一度で吸収される水分の量はコップ1杯(200mℓ)程度なので、
一度にたくさんの水分を摂っても意味がありません。
1日に必要な水分量を200mℓで割った回数、例えば1日の必要量が1.2ℓの場合は、6~8回程度が最適です。
夏の暑い日や運動中などは、一口ずつなどこまめに補給しましょう。
注意点
猛暑日や運動中など大量に汗をかいたときだけでなく、
長時間室内にいる場合もこまめな水分補給をしましょう。
人は汗以外にも、皮膚や呼気から水分を排出します。
汗をかいていなくても、
1時間に1回はコップ1杯程度の水分摂取を意識的に行いましょう。
高齢者は喉の渇きを感じにくいため、特に注意が必要です。
意識的に水分補給をするだけでなく、尿の回数や濃さにも注意しましょう。
濃い尿が出るときは水分が不足しているサインなので、しっかりと水分を摂りましょう。
水中毒
一度に大量の水を継続的に摂取すると血中のナトリウム濃度が低下し、
めまいや頭痛、頻尿といった症状が現れます。
これを水中毒といい、重度では意識障害や呼吸障害など命の危険があります。
1時間に1ℓ以上の水を継続的に飲み続けることでミネラルバランスが崩れ、
症状がでる場合があるため注意しましょう。