活性酸素は、私たちの呼吸に必要な酸素から発生する物質で、
身体の免疫機能を維持する一方、
増え過ぎると疲労や老化の原因につながるとされているものです。
活性酸素
活性酸素とは、
呼吸によって取り込んだ酸素の一部が通常よりも活性化した状態のことです。
白血球から作られる活性酸素は細胞伝達物質や免疫機能としての働きがあり、
私たちの身体の働きを正常に保つうえでも不可欠な役割を担っています。
しかし、
活性酸素には強い酸化作用があります。
外部要因など何らかの原因で活性酸素が多く生成されると、
身体が強い酸化ストレスにさらされ、老化・疲労などが引き起こされてしまいます。
活性酸素が増える要因
◆太陽の紫外線
太陽の光に含まれる紫外線には活性酸素を産生する作用があります。
強い日差しに長時間浴びると、光老化やシミの原因になります。
◆喫煙や激しい運動
タバコの煙に含まれる有害な物質も、活性酸素を生じさせます。
血管内皮の組織障害、血栓の生成、脂質過酸化の原因につながるとされています。
運動については、適度であれば問題ありませんが、
過度な運動は余分な活性酸素を発生させてしまい健康被害をもたらす恐れがあります。
身体への影響
①皮膚の老化
活性酸素が皮膚の細胞を傷つけることで、
シミ・シワなどの老化現象が引き起こされます。
②生活習慣病
活性酸素が過剰に発生すると、細胞に大きなダメージが加わり、
糖尿病や脂質異常症などといった生活習慣病が引き起こされます。
抑制する方法(食事)
①β-カロテン
β-カロテンには活性酸素の発生を抑える働きがある栄養素です。
β-カロテンを多く含む食品にはニンジンやカボチャ、シソやほうれん草など。②リコピン
リコピンには強力な抗酸化作用があり、
過剰な活性酸素が関わる生活習慣病などを抑制する作用があることでも知られます。
リコピンを多く含む食品は、トマトやスイカなど。③アスタキサンチン
アスタキサンチンには抗酸化作用により、酸化ストレスを軽減させる作用があります。
アスタキサンチンを多く含む食品は、えびやかに、鮭など。④ポリフェノール
ポリフェノールは抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があります。
ポリフェノールを多く含む食品は、リンゴやブドウ、ベリー類や大豆 、赤ワインやコーヒーなど。
抑制する方法(生活習慣)
①適度な運動
②バランスの取れた食事
③7時間前後の睡眠を意識する
④紫外線に当たりすぎない
⑤禁煙する
活性酸素は重要な免疫機能を担う一方で、
私たちの身体の老化を促進させ、生活習慣病などの重い病気を引き起こす可能性もあります。
日頃から過剰に発生させないための対策が大切です。